『乙嫁語り』が面白い(まだ二巻までしか読んでないけど)

Nexus7を購入してから、アプリ『Kindle for Android』で電子書籍をよく読んでいます。とはいっても、いままで気になっていたけれど置場所の問題で購入を迷っていたマンガばかりなのですが。そのなかでも『乙嫁語り』が強烈に面白かった。有名な本なのでいまさら感は拭えませんが、この楽しさを記録させてください…!

乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)

  • 著者/訳者:森 薫
  • 出版社:エンターブレイン( 2009-10-15 )
  • コミック:192 ページ
  • ISBN-10 : 4047260762
  • ISBN-13 : 9784047260764

乙嫁語り 2巻 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)

  • 著者/訳者:森 薫
  • 出版社:エンターブレイン( 2010-06-15 )
  • コミック:196 ページ
  • ISBN-10 : 4047265861
  • ISBN-13 : 9784047265868

舞台は中央アジア。遊牧民族から定住を選んだ家族への嫁入りマンガで、基本的には淡々と日常が続いて行きます。「そこにあるぼくたちの知らない生活」を愛でる喜びが味わえる話です。

『布支度』は、二巻も終わりに近い十話目のエピソード。このエリアの女性は、親族の繁栄のためにも嫁に行くことが人生の大命題とされており、嫁入りの準備は娘の頃から進められるそう。それが、布支度。手拭い、風呂敷、布団の覆い掛けなど、嫁入り道具としてとにかくたくさんの布を持っていく風習で、その一つひとつには、手縫いの刺繍を施すんだと、自身も嫁であるアミルは居候の民族学者に語ります。

曾祖母から祖母、祖母から母、そして娘へ。受け継がれる布に施された刺繍図案は、その家の歴史そのもの。民族の歴史と女たち一人ひとりの人となりまでが布に刺繍として込められている。少しの悲しさもあるけど、子孫にとっては勇気付けられる風習だなあと感じました。こんな話を、肯定も否定もせず、刺繍の糸が見てとれるほど描き込まれた絵と淡々としたストーリーで見せてくれるマンガが面白くないわけがあろうか。いやない!そこにあるそのままを(そのぶん執拗に)見る。そんな作者の姿勢がこのマンガの面白さなのかもなー。

少し話は外れるけど、このエピソードでインカ帝国の話を思い出しました。かの国では文字が無く、また多民族国家であるために刺繍は洗練され、モチーフがもともと持っていたニュアンスの結晶のような、まるでドット絵とも言える図案に進化したそう。『乙嫁語り』で紹介された刺繍は、インカ帝国のそれとは真逆。家族という閉じた系譜のなかで進化した図案は過剰で、でもだからこそ豊かな表情を残しているのかな、なんて思うとまたグッときます。

異文化を美しい絵と共に知れる本がKindleなら215円(一巻のみ。二巻以降は429円※2012/12/3現在)で買えるとは本当に良い世の中。電子書籍はまだ三巻まで。早く続き出ないかなー。

乙嫁語り(3) (ビームコミックス)

  • 著者/訳者:森 薫
  • 出版社:エンターブレイン( 2011-06-15 )
  • コミック:208 ページ
  • ISBN-10 : 4047273287
  • ISBN-13 : 9784047273283

乙嫁語り 4巻 (ビームコミックス)

  • 著者/訳者:森 薫
  • 出版社:エンターブレイン( 2012-05-12 )
  • コミック:186 ページ
  • ISBN-10 : 4047280836
  • ISBN-13 : 9784047280830

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