チョコレートだった。

いつからかそこにあったのかすら忘れてしまったがカプリコのあたまが机の上、いまぼくが打っているキーボードに配置されたエンターキーの横10cmほどの位置に放置されている。きっと暑さで柔らかくなっているだろう、触るとベタベタで厄介そうだ、そんな状況に置いてしまったことに対して罪悪感を感じる。目に入ると気持ちが動いて厄介なので正直なところ見て見ぬふりをしていたのだが、いつまでもこのままにしておくわけにもいかぬしと半ば義理のような気持ちで底を押してみる。予想が外れて、何事もなかったようにラグビーボール形の固さを持ったチョコレートがパッケージから転げ落ちた。口に含むと埃っぽい。随分とみじめな気分になり、パッケージごとゴミ箱に入れた。

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